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は じ め に

〜このサイトを立ち上げたワケ〜

 忘れもしない、2001年8月28日のことです。

 可愛がっていた「るぴか」(ブラックキャンベルハムスター)が亡くなって3週間が経過していました。悲しみからも立ち直ったことだし、次のハムスターをお迎えしようと思い、(私はペットショップが嫌いなので、嫌々ながら)お店を回ることにしたのです。
 名古屋市緑区にある、これまでも何度か行ったことのあったペットショップへ、約8ヶ月ぶりに行きました。ここはいつも掃除が不十分で、常に耐え難いほどの悪臭がしている、あまり行く気のしないお店なのですが、亡くなった「るぴか」を買った店だったので、とりあえず覗いてみようと思ったのです。
 入った途端、以前よりもさらに悪化している悪臭に、まともに呼吸できないほどでした。
 ハムスターの水槽には、毛がボサボサになって元気のない、もう大人サイズのジャンガリアンハムスター(ノーマルグレー)が1匹(きっと不潔な環境のせいで、皮膚病になっているのでしょう)と、敷き詰められたチップの中に3匹ほどの背中が見えました。
 他に、ハムスターの毛の固まりが3つ4つありました。まさか死骸かとギクリとしましたが、小さいし、毛しかないようなので違うとわかりホッとしました。「掃除をしてないようだから、抜けた毛が溜まって固まっているのかな」と思いました。
 ミニうさぎは、体も伸ばせないほど小さな、掃除されていないケージの中で、グチャグチャの新聞紙の上に横たわっていました。そのうちの1匹のケージの中には、産まれて間もないと思われる赤ちゃんが数匹いました。まだ小さいのに、巣材もないケージの中で、糞尿でグシャグシャになっている新聞紙の上でうごめいていました。
 その横にはジャービルが、両手足を上に向けてひっくり返っていました。死んでいるのかと恐る恐る見てみると、かろうじて息はしていました。プレーリードッグも、2匹で抱き合うようにしてうずくまり、じっと見ていないとわからないくらいにしか呼吸していません。フェレットのケージの給水ボトルは空っぽで、懸命に舐めている子がいましたが水は出ていませんでした。
 あまりの状態に、しばし呆然としてしまいました。そして、もう一度ハムスターの水槽をよく見てみると、毛の固まりの間に、細いハムスターの骨が何本か見えているのに気付きました。
 その水槽内には、ハムスターの餌らしきものは見当たりません。
 これは‥‥もしかしたらこのハムスターたちは、満足に餌も与えられず、死んでしまった仲間達の遺骸を食べて辛うじて生き延びている状態なのでは‥‥?
 そのことに気付いた瞬間、私は気分が悪くなり、大急ぎで店を出ました。出口近くのレジにいたアルバイト風の員なの子に「どうにかしろ!!」と怒鳴りつけてやりたい衝動でいっぱいだったのですが、こんな子にそんなことを言っても改善なんてしてくれないのはわかっていました。
 「動物愛護法があるんだから、きっとどこかに訴えれば、あのお店を罰してくれるはずだ」
 そう思って、とにかく大急ぎで家に帰ったのです。

 どこに連絡したらいいのかわからず、とりあえず保健所に電話しました。係の人に状況を説明をしているうちに涙が出て、わんわん泣いてしまいました。
 係の人に「どうか何とかして、あの動物たちを助けてあげて下さい。あのままじゃあの子達、みんな死んでしまいます!」と懸命にお願いしましたが、「今の法律では、チェックに行って、改善するように指導するしかできない」と申し訳なさそうに言われ、愕然としました。
 それでもとにかくお願いしますと何度も頼み、電話を切った後、すぐにインターネットで「動物愛護法」について調べてみました。いろいろなサイトを回った結果、日本のペットショップは「届け出制」で、「許可制」ではないので、「ペットショップやります」と届け出さえすれば誰でも(動物に関しての知識や愛情が皆無でも)お店を開けるし、「許可」してないのだから「許可を取り消すこと」もできない、従って営業停止にはまずできない。ペットショップに対する罰則はないため、罰金を払わせたりすることも非常に難しいとわかりました。
 つまり、本当に何もできないのです。

 翌日、店に改善要求(改善できないのなら廃業を要求)の手紙を出しましたが、改善される可能性はあまりないと思われます。

 できることなんて、ほとんどないに等しいけれど‥‥でも何もしないよりはマシなはず。
 私一人が「小さなこと」をしても効果ないかもしれないけど、大勢の「小さなこと」が積み重ねられれば、絶対に効果はあるはず!

 そう信じて‥‥信じるしかなくて‥‥このサイトを立ち上げました。

    

【後日談】

 上記の一件から1週間後の9月4日、保健所に電話し、その後の経過を確認しました。
 担当の方は、例の店に行き、改善指導をしてきたということでした(この人は、1週間前に私の電話を受けた人とはまた別の人です)
 店の言い分では、例の弱っていた動物達は「客から持ち込まれた動物」、つまり近隣の人などが自宅で産まれてしまったり病気になったりした動物を「預かってくれ」という名目で(実際には厄介払いで)持ち込んだ動物なのだと言ったのだそうです(じゃあなんで値札がついていたんでしょうね?)
 そこで保健所としては、「そういった売り物とは言えない動物を保管するためのバックヤードを設置しなさい」と指導したそうです(動物愛護法の「基準」第二条の中に「疾病にかかり若しくは負傷した動物又は妊娠中若しくは幼齢な動物を育成中の動物を、必要に応じ適切に隔離できる 設備を備えていること」とあります)
 でも、それだけだったようです。
 私は、あの店が2年以上も前から一度も掃除してないんじゃないかと思うくらい不潔きわまりないことや、動物達瀕死の状態に追いやった上にそのまま放置しているような店を、動物愛護法といった法律もあるのに、どうしようもできないのか、営業停止にはできないのか等々と(無駄だと知りつつも)いろんなことを言ってみました。
 私が動物愛護法や、それに付随する「基準」の内容まで持ち出して訴えたせいか、担当者はいささか憮然とした口調になりましたが(「こいつ、普通じゃないな」と思ったのでしょう)、「そういったことは急にはできない。まずは指導して、改善を促す。それでも、どうしても良くならなかったら、何か措置もあるかもしれないけど、今の制度などでは急にどうこうすることはできない。時間がかかる」といったことを言われました。
 歯切れの悪い口調ながら、要するにやっぱり「今の法律では決定的なことはできない」ということなのでしょう‥‥。

 それでも、今回の行動が無駄だったとは、私は思いません。

 この店は、名古屋市緑区にあります。近隣にお住まいの方で、「この店のチェックに行ってやろう!」という方がおられましたら、管理人宛にメールを下さいませ。店名と所在地をご連絡します。
 そして、もし状況が改善されていなかったり、いくらか改善されたもののまだまだひどい状態だったら、ぜひ緑区保健所に通報して下さい(通報の仕方はこちらを参考にして下さい)
 そんな必要がないことを願わずにはいられません。


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